VPNは海外限定の動画視聴やインターネットのセキュリティを高めるツールとして欠かせず、
国内外のさまざまなVPNが存在します。
その中で私がVPN初心者にオススメしているMillenVPNの接続中の通信速度を測定してまとめてみました。

VPNの速度が低下する理由
VPNでは通信データを常に暗号化している為、通信中のデータを盗聴されたり漏えいしたりしても、そのデータの中身は解析が困難です。
また、VPNは使用者のIPアドレスも秘匿でき、第三者からは接続中のVPNサーバーのある国を利用者の国と判別されます。
そのため、通常の通信よりもデータの暗号化とVPNサーバーを経由して接続するため、通常のインターネット接続よりも処理が多く、速度は通常より遅くなりがちです。
他にも接続する国の回線状況や現在地からの接続先のサーバーまでの物理的な距離なども速度を低下させる一因になります。
MillenVPNの速度を接続国別に調べる
速度計測にはブロードバンドスピードテストを使用していきます。
簡単にですが出てくる用語の説明します。
下り速度 ダウンロード速度 ウェブページの表示やオンライン動画の視聴に影響する項目です。
上り速度 アップロード速度 データをアップロードしたり、メールの添付ファイルを送信に影響する項目です。
Mb/sは、通信速度で1秒間に送受信可能なデータ量を表します。
数値が大きいほうが1秒あたり沢山の情報を転送することが出来ます。
(MB/sも通信速度ですが、bかBで単位が変わります。)
Ping値はデバイスとサーバーまでの往復時間を表します。数値が低ければ低いほど応答速度が速く、快適に操作できるようになります。
用語の説明が終わったので、比較の為に通常の速度も計測していきます。
速度は検証の為、何回か計測してでた数値の平均を載せています。
下り速度(平均) | 上り速度(平均) | 平均Ping値 |
1824Mb/s | 1338Mb/s | 13 |
次にMillenVPNの使用率の多そうな国のサーバーを適当に抜き出して速度計測した物です。
こちらも速度は検証の為、何回か計測してでた数値の平均を載せています。
MillenVPNアプリの設定は初期のままで測定しています。
接続先 | 下り速度(平均) | 上り速度(平均) | 平均Ping値 |
日本(東京) | 1802Mb/s | 1311Mb/s | 14ms |
日本(大阪) | 1206Mb/s | 892Mb/s | 13ms |
イギリス(ロンドン) | 548Mb/s | 225Mb/s | 251ms |
イギリス(バーミンガム) | 551Mb/s | 218Mb/s | 250ms |
アメリカ(ニューヨーク) | 424Mb/s | 156Mb/s | 320ms |
アメリカ(アトランタ) | 412Mb/s | 161Mb/s | 324ms |
アメリカ(ボストン) | 331Mb/s | 164Mb/s | 373ms |
アメリカ(ロサンゼルス) | 229Mb/s | 269Mb/s | 242ms |
韓国(ソウル) | 776Mb/s | 636Mb/s | 53ms |
トルコ(イスタンブール) | 570Mb/s | 195Mb/s | 307ms |
台湾(台北) | 801Mb/s | 95Mb/s | 48ms |
ドイツ(フランクフルト) | 126Mb/s | 33Mb/s | 268ms |
フランス(パリ) | 472Mb/s | 123Mb/s | 264ms |
フィンランド(ヘルシンキ) | 326Mb/s | 167Mb/s | 258ms |
カナダ(バンクーバー) | 527Mb/s | 399Mb/s | 147ms |
オーストラリア(メルボルン) | 367Mb/s | 441Mb/s | 137ms |
オーストラリア(シドニー) | 325Mb/s | 421Mb/s | 154ms |
スペイン(マドリード) | 740Mb/s | 223Mb/s | 275ms |
一覧を見ていくと、やはり物理的な距離が近い国の速度はなかなかの速度が出ています。
韓国と台湾の速度は下がりと上がりともに動画視聴などでも問題のない範囲です。
一方、アメリカやイギリスあたりになると、通常時の回線速度の1/3ほどになってきます。
そして回線速度に合してPing値もだいぶ高い数値になっています。
Ping値は動画視聴の際にも影響があり、動画の再生がスムーズに行かなかったり、
動画の映像と音声が多少ずれるなどの問題が発生します。
Ping値は目安で100ms程でwebの閲覧やSNSに支障がないレベルと言われていますので、
300ms前後になると通常のwebの閲覧でも、表示の遅さなどを感じる事が多くなると思います。
まとめ
今回は筆者の環境での回線速度測定でしたが、私個人の感想としては思ったよりも遅くなってないように感じました。
VPN使用中の速度低下は物理的に近い場所だと思ったより速度の低下はありませんでしたし、
物理的な距離が大きくなると相応に速度の低下するのはしかたありません。
回線速度が悪化するのに合わせてPing値も一気に高く(悪く)なります。
私がVPNの使用する目的はセキュリティ対策の為やジオブロックの回避の為ですので、
普段の使い方は日本からの接続では閲覧できないサイトやサービスを使用するのがメインになります、
Ping値が高くなるとwebの閲覧や動画の再生が不安定になる可能性が高くなりますので、
私が動画サイトを使う場合は事前に端末にダウンロードするなどで対応しています。
webの閲覧に関しては表示が少し遅くなる程度なので特に問題なく使用できます。
以上ですが、どうだったでしょうか?
VPNを使用した際の回線速度の参考になればうれしいです。

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