この記事はVPN接続をあまり知らない人に向けて、VPN接続は何に使用されているのかをまとめる為に作成しました。ここに書いてある事はVPN接続の基礎の基礎にあたる事なので、もっと詳しい事が知りたいなら、このサイトの他記事を見てくださると嬉しいです。

VPNとは
まずは、VPNの簡単な説明をしていきます。
VPNとは、Virtual Private Networkの略になっています、インターネットなどを暗号化により、プライベートネットワーク間が専用線接続されているかのような状態にする技術です。
もっと簡単に言うと第三者には見えない仮想的なトンネルを形成し通信する事で仮想的な専用線をインターネット上に作る技術になっています。
VPN接続とは、通信経路の一部に上記のVPN技術を使ったサービスです
VPN接続で出来る事
VPN接続で出来る事は多くありますが、その中でもよく取り上げられるものを紹介します。
セキュリティ関係
VPN接続でなにができるかで、真っ先に話に上がるのはセキュリティに関する話です。
個人情報の保護
VPNで接続するとインターネットを介して送信するデータを暗号化することで、第三者に情報が傍受されても読み取られることなくなり、結果として個人情報を守ることができるようになります。
また、VPNサービスを提供している会社がノーログポリシーを採択していれば、さらに個人の情報を秘匿する事ができます。
検閲の回避
日本では特に意識することはありませんが、海外ではインターネットの検閲を行っている国もあります。メールやSNSなども検閲しているだけでなく、特定のサイトへのアクセスを禁止している場合もあります。VPNで接続すればそのような場合でも、検閲を受けないでメールのやり取りや、アクセスを禁止されているサイトを見ることができます。
※注意 国によってはVPN接続(サービス)を違法としている国もある為、必ず確認の上使用してください。
それらの規制や違法性について、本サイトでは以下のページにて解説していますので、そちらも確認しましょう。
公共(フリー)Wi-Fi使用時の端末保護
公共(フリー)Wi-Fiを利用した際に個人情報の漏洩すると言う話はよく耳にします。
手口は色々ありますが、特に通信の傍受や店とは違うWi-Fiを出してそこを使用させることにより悪意のあるサイトに誘導したり、端末を遠隔操作されたり多くの被害が出る可能性があります。
VPN接続することで公共(フリー)Wi-Fiを使用してもデータの漏洩を防ぐことができます。
メッセージ情報の漏洩を対策
上記の閲覧の回避にも書きましたが、閲覧だけでなく個人や会社とのメールやSNSなどから個人情報や社外秘などを漏洩したり、通信の傍受などの対策として使用できます。
自宅からのリモートアクセスを安全に
コロナ以降増えた在宅でのリモートワークですが、そこでも安全に作業するために使えるのがVPN接続です。
リモートアクセスを使用することで、家や外出先にいても会社のパソコンとパソコンに入っているファイルにアクセスできるようになります。
そのリモートアクセスの安全に使用する為にVPN接続が有効です。
大きい会社などではVPNを会社で利用しているところが多いですが、個人経営の方や規模が大きくない会社などでは、自営の為にVPN接続のサービスを使用している方がいます。
会社や学校で使うVPN
ここは若干記事の趣旨から離れていますが、上記の自宅からのリモートアクセスの際にも書いた会社などが使うVPNについても解説します。
企業はVPNを使う際に子会社まで含めた大きい括りで使用し、会社間での通信セキュリティを高めるために使用したり、学校はリモート授業をする際にVPNを使うなど、ビジネス関係でもVPNが利用されるようになってきました。
また、人材確保の面をみてVPNを使った在宅ワークをありにしたりと、大きい会社だけでなく色々な会社が徐々に導入しています。
地域制限の解除
VPN接続で出来る事2つ目は地域制限の解除です。
地域制限、ジオブロックとも呼ばれるアクセス制限措置でIPアドレスを元にアクセス可否を決めています。海外から日本の国内限定サイトにアクセスしようとするとブロックされます。
VPN接続によってそれを回避することができます。
海外から国内のサイトへアクセスする
海外で仕事や旅行中に日本のwebサイトにアクセスできない事があり、例えアクセスできても、現地版のサイトが表示されてしまう場合があります。
VPN接続で、日本サーバーへ接続すれば普通に日本のサイトへアクセスでき、普段使っているサイトを問題なく使用可能です。
VPN接続のデメリット
低コスト・高セキュリティ・拠点間通信ができるVPN接続は、メリットがある一方でもちろんデメリットも存在します。メリット・デメリットをしっかりと把握して、ネットワーク整備を行いましょう。
情報漏洩が無いわけではない
VPNの種類によっては、セキュリティレベルに差があるため、情報漏洩のリスクが完全に無いとはいえません。
設定などではDNSやIP漏洩に繋がってしまう可能性があります、セキュリティを意識しながら設定をしましょう。また、VPNサービスを使う際はノーログポリシーのサービスを利用しましょう。
通信速度が遅くなる場合もあります
VPN接続の中でも、公衆回線を利用するインターネットVPN接続は通信速度が一定ではないというデメリットがあります。これは時間帯によって変動する時もあります、一定の時間になると通信速度が低下する可能性があります。
使用する製品によってはコストが高くなる
VPNサービスによっては、様々な機能が搭載されています。多機能だから便利になるとは限りません。
利用しない機能が多い場合は費用が高くなる事が多くなります。自分で必要なネットワーク構造を事前に把握することが重要です。
無料VPNサービスは避ける
デメリットではないかもしれませんが、基本的に無料のVPNを使用することは避けましょう。
セキュリティ面でもそうですが、純粋に使用できる通信量に限度があったり、速度が安定しなかったり、
使用したいサーバーが使えない事も多い為、基本的には有料版を使った方が無難です。
最近は30日返金対応のサービスをやっているVPNサービスも増えている為、一度使用してみたい人などは、そちらを使ってVPNを使ってみましょう。
まとめ
色々なVPN接続の使用目的を上げてきましたが、基本的にはセキュリティの為に使用するものです。
高度のセキュリティ対策になるので、色々な人や企業、学校などで使用する方が増えてきています。
IT関係は進歩が速く、既存のセキュリティをハッカーが乗り越え、新しいセキュリティを開発し普及するとイタチごっこが続いてますが、情報は大きい武器であり、会社の機密情報が洩れるとすぐに模倣されたりするのが当たり前になりつつある現代では情報セキュリティはどんどん重要度が高まっています。
コロナ以降急激に増えたリモートワークやリモートの授業の対応に色々な場所でVPNが使われるようになりましたが、まだまだ日本での普及率は高くない状況です。
また、たとえVPNを使っても100%安全ではない事も理解した上で皆さんもVPNや他の対策も駆使しながら安全にネットを使いましょう。

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